Blogブログ

#99 [疾患別リハビリ] 脳梗塞 退院後に外へ出たがらなくなる理由

こんにちは、作業療法士の近藤です。

このカテゴリーでは、
疾患や症状に対して
「生活の中でどう支えるか」という視点で整理しています。

今回は脳梗塞の方が
「退院後に外へ出たがらなくなる理由」についてです。

■結論
脳梗塞の方が退院後に外へ出たがらなくなるのは、
怠けているわけではなく、“外へ出ることに見えない負担と不安が増えている
から”
です。

歩けていても、
外出は家の中より何倍もエネルギーを使います。

■危険
外出が減ると
・歩く量が減る
・体力が落ちる
・人と会う機会が減る
ことで、
身体だけでなく気持ちも落ちやすくなります。

さらに
・昼寝が増える
・家の中中心になる
・意欲低下
につながり、
👉生活全体が縮小しやすくなります。

■注意
ご家族はよく
「散歩行こうと言っても嫌がる」
「買い物に誘っても行かない」
「家にいたがる」
と感じます。

すると
「面倒になったのかな」
「やる気がないのかな」
と思いやすいですが、
実際はそれだけではありません。

■なぜこのようなことが起きるのか
脳梗塞後は
・歩くのに集中力がいる
・疲れやすい
・段差や人混みが怖い
・転倒への不安がある

状態が残っています。

家の中は
・慣れた環境
・短い距離
・つかまる場所がある

ため何とか動けます。

しかし外は
・地面の凹凸
・段差
・車
・人とのすれ違い
と注意することが一気に増えます。

つまり本人にとって外出は
👉かなり神経を使う行為
になっています。

また
・以前のように歩けない姿を見られたくない
・迷惑をかけたくない

という心理も隠れていることがあります。

■生活の中で実際に起きていること
現場では
・玄関までは行くが外へ出ない
・誘っても「今日はいい」と断る
・以前好きだった買い物へ行かない
・散歩が続かない
こうした変化がよく見られます。

最初は
「たまたまかな」
と思われますが、
徐々に
・外出頻度が減る
・準備を嫌がる
・家で座る時間が増える
状態になっていきます。

■このまま進むとどうなるか(予測)
外出が減ると
・歩行距離低下
・持久力低下
・刺激減少
が起きます。

さらに
・昼寝増加
・会話減少
・意欲低下
につながり、
👉家の中でも動かなくなる悪循環に入ります。

半年後には
「さらに出たがらない」
状態になることも少なくありません。

■できること
大切なのは
👉最初から⻑い外出を目指さないこと
です。

例えば
・玄関先に出る
・家の周りを少し歩く
・車で近場へ行く
・短時間の買い物に同行する
など、
負担の少ない外出を続けることが重要です。

また
・デイサービス
・訪問リハ
・家族の付き添い
で「外へ出る習慣」を切らさないことも大切です。

本人に対しても
「歩かないとダメ」ではなく
「少し外の空気を吸おう」
くらいの声かけが受け入れられやすいです。

■まとめ
脳梗塞後に外へ出たがらなくなるのは
・疲れやすさ
・転倒不安
・外環境への緊張
・自信低下

が重なるためです。

そのため
・無理なく外へ出る機会を作る
・短時間でも習慣を切らさない
・家に閉じこもる流れを防ぐ

ことが重要になります。

疾患や症状があっても、
生活の中でできる工夫や関わり方は必ずあります。

今回の内容が、
在宅生活を考えるうえでの
具体的なヒントになれば幸いです。

以上、近藤でしたっ。