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#23 [リハビリ職向け] 病院で「正しい」とされていたことが、地域で通用しなかった話

こんにちは、作業療法士の近藤です。
私はこれまで、
病院でのリハビリを経験した後、
現在は地域・生活期の分野で、リハビリの事業運営に関わっています。
病院で働いていた頃と比べて、
地域に出てからは、
同じリハビリ職でも「判断の軸」が大きく変わりました。
今回は、
現場や講義、事業運営を通して
自分自身が何度も立ち止まって考えてきた
「病院で正しかったことが、地域で通用しなかった経験」
について整理してみます。
これは、
正解を示すための記事ではなく、
リハビリ職として判断するときの
一つの視点として読んでもらえたらと思います。

1.結論

病院での「正解」は、
地域ではそのまま使えないことがあります。

なぜなら、
評価軸が違うからです。

2.病院での“正しさ”

病院では、
・可動域の改善
・筋力向上
・歩行距離の延長
・動作の質の向上
これらは明確な成果指標です。

負荷設定も明確で、
「もっとできる」「もう一段階上げられる」
という判断は、正しい場合が多い。
私自身も、
“最大化”を目指すことがリハビリだと考えていました。

3.地域で通用しなかった瞬間

地域に出たとき、
同じ感覚で負荷をかけた結果、
・帰宅後にぐったりしてしまう
・翌日の活動量が落ちる
・家族の負担が増える
・転倒リスクが上がる

ということが起きました。
機能は少し上がったかもしれない。
でも、生活は安定していない。
ここで初めて、
「正しさ」の軸が違うことに気づきました。

4.地域での判断軸

地域では、
・安全性
・持続可能性
・疲労管理
・家族の介護力
・生活リズム

が優先されます。
最大化よりも、
安定化。

改善よりも、
継続可能かどうか。

ここを見誤ると、
技術があっても生活を崩してしまう。

5.経営者として気づいたこと

事業を運営する立場になってからは、
・リスク管理
・スタッフの判断統一
・制度理解
・家族説明

も含めて考える必要が出てきました。
個人の技術が正しいかどうかだけではなく、
「組織として安定しているか」が重要になります。

病院では“技術者”としての正解。
地域では“生活設計者”としての正解。

この違いは大きいと感じています。

6.まとめ

病院で正しかったことは、
間違いではありません。
ただ、
地域では判断の軸が変わります。
機能の最大化から、
生活の安定へ。

リハビリ職として現場に立っていると、
判断に迷う場面は少なくありません。
今回の内容が、
現場で迷ったときに立ち戻る
一つの判断視点になれば幸いです。
以上、近藤でしたっ