#69 [疾患別リハビリ] 進行性核上性麻痺:後ろに倒れる前に見られる変化とは
こんにちは、作業療法士の近藤です。
このカテゴリーでは、
疾患や症状に対して
「生活の中でどう支えるか」という視点で整理しています。
今回は進行性核上性麻痺において
「後ろに倒れる前に見られる変化」についてです。
■結論
後ろに倒れる転倒は突然起きるように見えますが、
その前に“姿勢・動き・反応”の小さな変化が現れていることが多いです。
この変化に気づくことで、
転倒を防げる可能性があります。
■危険
進行性核上性麻痺では
・何もない場所で後ろに倒れる
・踏ん張れずそのまま転倒する
・一度バランスを崩すと立て直せない
といった転倒が見られます。
特に
・立ち上がり直後
・方向転換
・呼ばれて振り向いたとき
👉このような場面で起きやすくなります。
転倒は
・骨折
・入院
・活動量低下
につながり、
在宅生活に大きく影響します。
■注意
初期の段階では
・歩けている
・動けている
・会話も問題ない
ため、変化が見逃されやすいです。
ただ実際には
・後ろ方向に弱くなっている
・反応が遅れている
・姿勢が保ちにくくなっている
といった変化が出ています。
👉**「見た目は大丈夫」でも注意が必要です。**
■なぜこのような症状が起きるのか
進行性核上性麻痺では
・姿勢を保つ働き
・バランスを修正する力
・とっさの反応
が低下していきます。
そのため
・体が後ろに傾いたときに戻せない
・踏ん張る動きが遅れる
・姿勢の崩れに気づきにくい
といった状態になります。
さらに
・視線の調整が難しくなる
ことで
・体の位置関係が分かりにくい
・バランスのズレに気づきにくい
といった影響も出てきます。
■生活の中で実際に起きていること
現場では
・立ち上がった瞬間に少し後ろに揺れる
・椅子から立ったあと一歩目が出るまで時間がかかる
・振り向くときに一度止まる
といった変化が見られます。
また
・後ろに下がるときに不安定になる
・呼ばれて振り向くとバランスを崩す
といった場面も増えてきます。
👉この段階が「転倒前のサイン」です。
■このまま進むとどうなるか(予測)
こうした変化が進むと
・後ろへの転倒が増える
・動くこと自体に不安が出る
・外出を避けるようになる
といった状態になります。
さらに
・活動量低下
・筋力低下
・転倒の連鎖
につながり、
👉在宅生活の継続が難しくなる可能性があります。
👉最初の違和感の段階での関わりが重要です。
■できること
生活の中では
・後ろに下がる動きを減らす
・方向転換はゆっくり行う
・急な動きを避ける
ことが大切です。
また
・立ち上がる前に姿勢を整える
・一度止まってから動く
といった工夫も有効です。
環境としては
・後ろ側に物を置かない
・手すりや支えを確保する
・動線をシンプルにする
ことで、安全性が高まります。
■まとめ
後ろに倒れる転倒は、
突然起きているように見えて
・姿勢の変化
・反応の遅れ
・動きのぎこちなさ
といったサインが先に現れています。
そのため
・早めに気づく
・生活の中で調整する
ことが重要になります。
疾患や症状があっても、
生活の中でできる工夫や関わり方は必ずあります。
今回の内容が、
在宅生活を考えるうえでの
具体的なヒントになれば幸いです。
以上、近藤でしたっ。




