#75 [疾患別リハビリ] 認知症:デイサービスで急に怒り出し「帰りたい」と言う理由と対応方法(他 デイとの比較があるケース)
こんにちは、作業療法士の近藤です。
このカテゴリーでは、
疾患や症状に対して
「生活の中でどう支えるか」という視点で整理しています。
今回は「認知症の方がデイで急に怒り出し、帰りたいと言う理由と対応方法
(他デイとの比較があるケース)」についてです。
■結論
認知症の方の「帰りたい」や怒りは、
不安や比較による違和感が重なって表れていることがあります。
特に他のデイと比較している場合は、
「楽しい・楽しくない」ではなく
安心できるかどうかの差が影響していることが多いです。
■危険
この状態を
・否定する
・言い聞かせる
・無理に止める
といった対応をすると
・興奮の増加
・不信感
・利用拒否
につながることがあります。
結果として
👉デイ利用そのものが不安定になる可能性があります。
■注意
今回のように
・他のデイの連絡ノートを見る
・「あっちの方が楽しい」と言う
といった発言があると
👉「内容を理解して比較している」ように見えますが、
実際には
👉一部の情報だけで印象が形成されていることが多いです。
また
・その日の気分
・環境の違い
・関わりのタイミング
でも評価は大きく変わります。
👉発言=本音とは限らない点が重要です。
■なぜこのような症状が起きるのか
認知症では
・記憶が断片的になる
・その場の印象に影響されやすい
・感情の影響が強く残る
といった特徴があります。
そのため
・他デイの「楽しかった場面」だけが強く残る
・現在の状況と比較して不満になる
といったことが起きます。
また
・環境に慣れていない
・見通しが持てない
・周囲の雰囲気に影響される
ことで
👉不安 → 不満 → 怒り
という流れになります。
■生活の中で実際に起きていること
現場では
・午後になると落ち着かなくなる
・他利用者の様子で不安定になる
・活動の合間で「帰る」と言い出す
といった場面が見られます。
今回のように
・他のデイのノートを見る
・楽しい場面を思い出す
ことで
👉「今の場所への不満」が強く出る
ケースもあります。
■このまま進むとどうなるか(予測)
この状態が続くと
・比較が強くなる
・満足感が下がる
・帰宅願望が強くなる
といった流れになります。
さらに
・通所拒否
・利用の不安定化
につながり、
👉在宅生活の支援が難しくなる可能性があります。
👉早めの関わり方の調整が重要です。
■できること
関わりとしては
・否定しない(比較を正さない)
・共感する(「そう感じたんですね」)
・安心を伝える
ことが大切です。
また
・その人が安心できる関わりを増やす
・活動の流れを分かりやすくする
・同じスタッフが関わる機会を増やす
ことで落ち着きやすくなります。
さらに
・「あと○○したら帰ります」
・「今はここで一緒にやりましょう」
といった
👉見通しを持てる声かけ
も有効です。
■まとめ
認知症の方の「帰りたい」や比較発言は
・不安
・環境の違い
・印象の偏り
が重なって起きています。
そのため
・否定しない
・安心を作る
・環境を整える
ことが重要になります。
疾患や症状があっても、
生活の中でできる工夫や関わり方は必ずあります。
今回の内容が、
在宅生活を考えるうえでの
具体的なヒントになれば幸いです。
以上、近藤でしたっ。




